なぜ当店はシステム検眼器を使用していないのか

当店が目指しているのは「快適に使えるメガネ」です

メガネは、運転や仕事、読書、スマートフォンなど、毎日長時間使う道具です。

そのため当店では、「その場でよく見えること」だけではなく、毎日の生活の中で自然に、そして快適に使い続けられることを大切にしています。

そのためには、お客様一人ひとりに合ったメガネ度数を見つけることが欠かせません。

メガネ度数とは

レンズの強さのことです。
強すぎても弱すぎても、目が疲れやすくなったり、違和感の原因になったりします。

だからこそ当店では、「よく見えること」と「楽に使えること」のバランスを大切にしながら、度数を決めています。

当店では「会話」も検査の一部です

検査では、レンズを少しずつ替えながら、お客様の見え方や感じ方を確認していきます。

例えば、

「少し度数を強くしましたが、見え方は変わりましたか。」
「強くした効果は感じられますか。」
「気持ち悪さや違和感はありませんか。」

このような確認を重ねながら、本当にその度数が必要かどうかを判断しています。

度数を強くしても見え方が良くならないのであれば、必要以上に強い度数を選ぶ理由はありません。
また、検査中に気持ち悪さや違和感が現れた場合は、その方にとって無理のある度数になっている可能性があります。

さらに、

  • 返答の速さ
  • 表情の変化
  • 目に力が入っていないか
  • 迷いがあるか

こうした反応も、度数を決める大切な手掛かりになります。

検査に掛かる時間も大切です

検査は、時間を掛ければ掛けるほど良いというものではありません

長時間になると疲れや集中力が低下し、「どちらが楽か」「どちらが自然か」といった違いを判断しにくくなることがあります。

そのため当店では、本当に必要な確認を丁寧に行いながら、お客様にとって負担の少ない検査を心掛けています。

当店がシステム検眼器を使わなくなった理由

実は当店でも、以前はシステム検眼器を導入していました

システム検眼器は、機械の中を覗き込みながらレンズを自動で切り替えて測定する装置で、検査をサポートしてくれる便利な機械です。

ある程度決められた手順で検査を進められるため、誰が操作しても一定の測定がしやすいという特徴があります。

当店が以前、実際に使用していたシステム検眼器

不自然な状態で測ることへの疑問

使い始めた当初は、便利で効率の良い機械だと思っていました。

しかし検査を重ねるうちに、一つの疑問を持つようになりました。

「本当にこの方法で、お客様にとって自然なメガネ度数が見つけられるのだろうか。」

度数検査そのものが、試験枠を掛けるなど、普段とは少し違う環境で行われます。

そのうえ、さらに機械の中を覗き込んだ状態で測定することが、本当に普段の見え方に近いのだろうか。

私には疑問が残りました。

実際の検査でも、システム検眼器で測定した度数を参考にしながら、その後の確認で調整した結果、より自然で快適な度数になったケースを何度も経験しています。

そうした経験を重ねるうちに、「機械で測定した度数」よりも、「実際に掛けて自然に感じる度数」を優先した方が、お客様にとって良い結果につながると考えるようになりました。

検査時間も見直すきっかけになりました

もう一つ考えるようになったのが、検査時間です。

当店では、最終的に5メートルの視力表を使って、お客様と会話をしながら見え方を確認し、メガネ度数を決定しています。

そうであれば、その前にシステム検眼器で時間を掛ける工程は、本当に必要なのだろうか。

検査時間が長くなると、お客様の疲れや集中力の低下にもつながります。

そうした状態では、本来の見え方を正確に判断しにくくなることもあります。

検査を繰り返すほど、システム検眼器による工程は、当店の検査方法には必要ないと感じるようになりました。

正直に言えば、見た目にも魅力を感じていました

システム検眼器を導入した当初は、「機械で検査をする」という先進的な印象にも魅力を感じていました。

お客様から見ても、本格的で安心感があるように思えたからです。

しかし、検査を重ねる中で実感したのは、本当に大切なのは機械ではなく、お客様との対話だということでした。

レンズを替えたときの反応。

「少し楽になった」という何気ない一言。

表情の変化や迷いの有無。

そうした一つひとつを確認しながら度数を決めていく方が、当店の考える「快適に使えるメガネ」に近づけると感じるようになったのです。

当店の検査方法に驚かれることもあります

初めてご来店いただいた方の中には、「機械を使わないのか?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、それは設備がないからではありません。

実際に導入し、使い続けたうえで、「当店が目指すメガネ作りには必要ない」という結論に至った結果です。

もちろん、システム検眼器そのものを否定しているわけではありません。

当店では、お客様一人ひとりの見え方や感じ方を確認しながら、その方にとって本当に快適に使えるメガネ度数を見つけることを大切にしています。

そのため現在は、システム検眼器ではなく、お客様との対話を重ねながら度数を決める検査方法を選んでいます。

最初は昔ながらの検査方法に感じられるかもしれません。

ですが、その一つひとつの工程には理由があります。

「よく見えるメガネ」ではなく、「毎日快適に使えるメガネ」をお作りするために。

それが、当店が現在の検査方法を選んでいる理由です。